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農業分野での特定技能外国人の受入れについて

農業分野での特定技能外国人の雇用

特定技能「農業」について

特定技能「農業」ビザは、日本の人材不足が深刻化している農業分野で個々の専門性や技能を活かして即戦力で業務に従事することのできる外国人人材を受け入れ、農業業界の存続や社会経済の基盤を維持し持続可能にしていくことを目的に創設された在留資格です。

日本の農業分野においては、平成30年9月農業労働力支援協議会で発表された「新たな外国人材の受入れ制度に関する基本的考え方」によると、農業従事者数はすでに約7万人不足していて深刻な人材不足にある中で、今後も高齢の熟練農家が順次引退しさらに労働力・生産性が低下するとの見方がなされています。

近年、農業分野で求められる雇用労働力は増加しているものの、少子高齢化に伴って生産年齢人口は一層減少していることから早急の対策が必要と言えます。

農業について一定程度の専門知識・技能を有し、現場の状況に応じて自ら栽培管理、飼養管理、収穫・出荷調製等の作業を行うことができる即戦力の外国人人材を受け入れることで、深刻な人手不足を解消し、農業の生産性向上や持続可能性に繋がる体制を確保し、農作物を安定的に供給できるよう整備することは必要不可欠です。

なお出入国在留管理庁が公表する特定技能「農業」分野の2023年度までの外国人受入れ見込数は、最大36,500人です。

ここからは農業業界の企業・団体が特定技能「農業」で外国人を雇用する要件等について解説いたします。

 

特定技能外国人が従事できる業務

特定技能「農業」の在留資格を取得した外国人が従事できる業務は、耕種農業および畜産農業が主となります。

具体的には以下の通りです。

【耕種農業】

…栽培管理とその農産物の集出荷・選別

【畜産農業】

…飼養管理とその畜産物の集出荷・選別

【上記業務に関連する付随的業務】

…農畜産物の運搬・製造・加工・販売、除雪作業など

専ら関連する付随的業務に従事することは認められません。

あくまで「耕種農業」または「畜産農業」をメインの業務とした上で、付随する関連業務にのみ従事することが認められています。

雇用形態においては直接雇用・派遣雇用どちらでも認められますが、必ずフルタイムである必要があります。

パートタイムは認められません。

また農業は季節や時期によって農作業の繁忙期が異なること、作物によって種植えや収穫など人手が必要な時期が異なることなどの理由から、特定技能外国人の就労形態の例外として派遣雇用も認められています。

 

外国人の特定技能「農業」ビザを取得

外国人の方が特定技能「農業」分野で業務に従事するためには地方入国管理局に在留資格交付認定申請をしてビザを取得しなければなりません。

ビザとは外国人の方が日本に滞在して就労活動をおこなうことができる在留資格のことを言います。

特定技能の「農業」ビザを取得するためには外国人本人が技能水準に係る試験として、「農業技能測定試験」に合格している必要があります。

試験に合格した者は農業分野において一定程度の専門性や技能、必要となる知識、経験を有している者と評価されます。

また、日本語能力水準に係る試験として「国際交流基金日本語基礎テスト」または「日本語能力試験(N4以上の等級)」のいずれかに合格している必要があります。

外国人の方が基本的な日本語を理解することができ、日常生活を送る上ではほぼ支障がない程度の日本語能力を有していることをいずれかの試験により確認します。

日本語能力試験の目安については以下をご参照ください。

→参考:日本語能力試験N1~N5の認定の目安


なお、農業の耕種農業または畜産農業に係る第2号技能実習の良好修了者については、上記技能測定試験と日本語能力試験の両方が免除されます。

→参考:技能実習2号良好修了者とは

 

受入企業に対して課される要件

①これまでに従業員を6ヶ月以上継続して雇用した経験があること

受入企業が直接雇用で特定技能外国人を受け入れる場合、過去に農業における従業員を継続して6ヶ月雇用した経験があることが要件とされています。

「継続して6ヶ月」が条件なので短期間の雇用を繰り返して累計6ヶ月間あったとしても認められません。

受入企業が派遣雇用で特定技能外国人を受け入れる場合、派遣先が派遣先責任者を選任していれば、受入企業が従業員を継続して6ヶ月雇用した経験がなくてもこの要件を満たすことができます。

この場合の派遣先責任者は、労働者派遣法における責任者講習および派遣先の講ずべき措置等の解説がなされている講習を受講した者である必要があります。

 

②「農業分野における特定技能協議会」の構成員になること

受入企業は「農業分野における特定技能協議会」に加入する必要があります。

特定技能協議会は農林水産省、特定技能所属機関(受入企業)、農業業界の各関係団体、外国人登録支援機関などで構成されており、農業分野における構成員が相互に連携を図るとともに、特定技能外国人に関する制度の周知や情報共有、適正な外国人人材の受入れと保護、法令遵守のための啓発活動などが行われています。

特定技能外国人が日本へ入国してから4ヶ月以内に協議会に加入しなければなりません。

加入せずに外国人を受け入れた場合、不法就労助長罪で処罰される可能性がありますので注意してください。

また協議会から是正勧告などで対応を求められた場合、必要に応じて協力しなければなりません。

必要な協力を行わない場合も不法就労助長罪となる場合がありますのでご注意ください。

農林水産省が受入企業に対して実施する調査や行政指導、是正勧告などの場合も同様です。

また「外国人支援計画」の全部の実施を登録支援機関に委託する場合、協議会に必要な協力・連携を取っている登録支援機関を委託先に選ぶ必要があります。

→参考ページ:特定技能の外国人支援計画とは

 

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代表行政書士 白山大吾

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